copper red(カパーレッド)なる顔料

copper red(カパーレッド)は黄色に発色するシルバーステインと同類ながら、赤色に発色する顔料です。

 a baby in a mother's handカパーレッドを施したガラスは、クリアーと赤の二層になるので、写真の作品の背景のようにサンドブラストで表層の赤い部分を削り落とすと、高価なフラッシュガラス(クリアーに色ガラスを被せた二層のガラス)同様の効果が得られます。

但し、このカパーレッド、どんなガラスでも発色するわけでなく、発色するのは工業用ガラス(フロートガラス)のTIN(錫)面、ブルザイ社とスペクトラム社(現オーシャンサイド社)のヒュージング用ガラスのうちのReactiveガラスのみです。また、日本国内で取り扱っている会社があるかどうかは不明です(私が取引させていただいている2社での取り扱いはありません)。

今回の作品では工業用ガラスを使用し、摂氏650度、30分キープで焼成しましたが、発色は淡い赤(オレンジがかった赤)でした。メーカーであるフランスのDebitus社のサイトでは「焼成温度は摂氏580度以上。使用するガラスや焼成条件により淡い赤から濃い赤を表現できる」とあります。また、この商品を扱うオランダのPELI GLASS社のサイトでは「焼成温度は摂氏580度から700度で少なくとも30分(PELI社では45分)キープ」とあります。

赤を表現する顔料としてはエマイユ(透明エナメル)があります。エマイユはガラスの表面に焼き付けて付着させるので経年劣化が起こりますが、カパーレッドは成分がガラスの中に入り込みガラスと一体となるため経年劣化(と言っても、条件によるものの数百年単位)を起こしません。効果が得られるガラスが限定されること、焼成条件によって表現できる色が変わる(後日条件を変えてサンプルを作りたいと思います)ことなど、使用にあたっての留意点はありますが、利用価値は十分にありそうです。

 

 

 

 

 

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